湿度計は信頼性が何よりも大事ですが、それにはまずセンサーの正しい扱い方を理解して実践することが重要です。センサーは湿度計の数値に関わるものなので、雑な扱い方で信頼性を損ねることはしてはいけないです。具体的には投げたり落とす、衝撃を与えたり極端な温度環境、温度変化にさらすなどです。振動も湿度計のセンサーの品質に影響しますし、元に戻らないほどの影響が生じると大変ですから、不必要に振動させないことが肝心です。
温度についても、許容範囲であっても急激に変化したり、高温や低温の環境に置いておくのは考えものです。変化が避けられない場合は極力緩やかに変化するように、設置や保管する環境に関しても注意することが大切です。湿度計は本体に内蔵されている場合と、センサーが外付けで着脱が可能な場合に分けられます。前者は本体が衝撃を吸収してくれるので、多少雑に扱っても簡単には壊れないはずですが、後者はある意味でむき出しですから取り扱いには注意が必要です。
しかし万が一故障しても復旧できるのは後者で、壊れてしまうと元に戻せないのはむしろ前者の方です。業務用の湿度計が外付けのセンサーを採用しているのには意味があって、精度が低下したり破損しても交換して運用が続けられるようにという考え方に基づいています。勿論、校正中に運用を中断せずに済むという意味もありますが、いずれにしても雑に扱ってはいけないこと、メーカーが想定する環境で正しく使うことが求められます。